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アトゥルチャ → ウユニ (→夜行バス)
<ウユニ塩湖>
早朝、アトゥルチャを出発。暫く湖岸を走ってから、ウユニ塩湖中心へと伸びる幅数メートル高さ数十センチの堤(つつみ)を日の出の方向へと進む。
堤をほんの少し行くと湖中右手に十字架が浮かんだ。鏡のように凪いだ塩湖に佇む十字架は、朝焼けの赤から早朝の群青へと移り行く空を背景にして、息を呑む美しさだ。だが、この十字架は、ほんの六、七年前この場所で凍死した人々に捧げられている。彼らは塩湖の中から山を目印に四駆を走らせていたのだが、湖岸に辿り着く前に日が暮れて方向を失い、やがてエンジンも停止し、暖を取る手立てを失い、凍死するに至った。日中であれば湖岸の道路まで車で五分と掛からない場所だ。自然は厳しい。
この先、我々は土手を離れて塩湖の中へ水飛沫を立てながら入っていくのだが、この一見一面塩で固められた塩湖にも、塩の厚みが薄い場所が多数あり、道を知らずに踏み込んで薄い塩の層を破って水没する車も少なくないという。
別パーティーの車が出発した。我々の眼の前で堤をそれ、盛大に水しぶきを立てながら一直線に湖の彼方へと遠ざかって行く。遥か彼方まで広がる湖面の上をタイヤ半分も沈まずに走り抜け、彼方の点と化して行く四駆はまるで魔法のようだ。我々もすぐさま乗車し、魔法の車と化した四駆で一面の水の中を突き進んで行く。
長い水上走行が終わり、亀甲模様をした塩の平野へと車は入った。周り三百六十度、一面塩の平原で停車し、皆んなそれぞれ奇を衒った写真撮影の時間を過ごす。まだ早朝で塩湖に伸びる影も印象的だ。
サン・ペドロで同宿だったドイツ娘二人と、イスラ・ペスカード(魚の島)で顔を合わす。(昨日国境でも逢ったけど。)
ウユニの街の直ぐ手前。現地の人達が塩掻きをしている。イアンが、塩掻きをしている女性に話を聞いた。塩湖の塩掻き作業は一山2ボリビアーノ(三十円ぐらい)。女性は一日六個ぐらい作るとか。男性でも十二個ぐらいが限界らしい。一日三百六十円だ。
今回はジュリーとイアンに随分と沢山通訳して貰った。お蔭で英語ガイドがあるのと変らなかった。ていうか、現地人の英語ガイドだったらもっとぞんざいだったかもしれない。Thanks Ian, Thanks Jury.
ラパスへ行くため、まずウユニからオルーロまで列車で行こうと思っていたが、月曜(今日)は01:25発(行っちゃった!)で火曜発が無い。水曜00:05つまり火曜深夜発があるけどウユニに一日いてもする事ない。ラパス直通のバスはないが、オルーロ経由なら多数ある。皆これでラパスへ行っている。全て20:00発か21:00発の夜行。昼の移動はない。二度と来そうにないルートで移動中の景色が見えないのは嫌だけど止むを得ない。これにする。
21:00のバスを予約して、夜までの時間潰しを考える。上に書いてる列車の話もバスの話も、ウユニ市のインフォメーション「Tourist Information Ranking Bolivia」で聞いた。時間潰しもここでさせて貰う。ロン・プラのDVDなんかも見せて貰う。荷物置かせて貰って、3Bsのコーヒー(一応本物)と、フレーバー・ティー(オレンジ)を飲んで休む。
インフォメーションの兄ちゃんに『Cemetary(墓地)は見たか?』と聞かれたので、試しに三十分歩いて行ってみる。インディオの墓地か遺跡とばかり思って訪れてみれば、なんと朽ち錆びた蒸気機関車達の墓場だ。遮るもののない広い空と広大な景色を背景にして見事な画。
ゆっくり写真を撮り、線路沿いに街へ戻る。途中、線路を走ってきた現役の貨物列車(三両ぐらい)も撮影。
夕食はリャマのステーキ(サラダとフレンチ・フライ付)とビール小瓶。やはり、量が多い。以前なら高度三千七百メートルでこんな食事したら倒れてたのに、やはり四千五百メートル抜けてきた効果だな。食前まで抱えてた頭痛は栄養不足だったようだ。
オルーロ行きのバスはオンボロ。サイズはこれまでチリ、アルゼンチンで乗ってきたのと同じだけれど、ここボリビアではほこりまみれの薄汚れた車体。文明圏から離れてこれから第三世界だ。インディヘナのおばさん達も乗ってきて何人かは直(じか)に通路に座る。アンデス地方特有の、カラフルなショールと呪術師を思わせる真っ黒な帽子。てっぺんが丸くて円形の短めの鍔(つば)がある毛織の帽子。携帯電話のベルが鳴り、インディヘナのおばさんはビニール・ケース入りの携帯電話を取り出す。古色豊かな装いとハイテク機器のミスマッチ。スターウォーズを思わせる世界だ。
窓際の席を取ったのだけれど、通路側にすべきだった。ボリビアの夜行バスは寒すぎる。高地で気温が低いうえにバスがボロくて暖房なんか効かない。
午前四時三十分に多数の人が降り始めた。まだ地方だと思っていたが殆どの人が降りてしまう。どうやらオルーロらしい。続けて降りていくと何かのゲートの外側に停まっている。国境じゃないよな?でも、治安の悪い国は国内でもゲートがあってパスポート改められたりする。まだ薄暗く周囲も良く見えない。どうやら柵の向こう側がバスターミナルのようだ。バス下部の荷物を確認し、入場料を払って薄暗い敷地内へ入る。
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