エル・チャルテン − フィッツ・ロイ
<エル・チャルテン>
パタゴニア、特にチリの時間は遅い。日の出が八時で日の入りが八時なのだ。時間が二時間ずれている。その分、店も普通に夜十時まで開いている。
昨晩十一時頃宿に到着するとホールはまるでスターウォーズの酒場のようだった。あの、タバコの煙と色とりどりの異星人達に満ちた騒々しいホール。実際は、木造の食堂で中央部が二階まで吹き抜けており二階席がぐるりと一階を見下ろしている。右手奥に二回へと上がる木造の階段がある。左手奥の角はカウンターが四角くガードしていて、その奥が厨房だ。フロントは左手手前の壁に開いており、どちらかというとクロークのような趣きだ。チェックインして乗馬の手配を確認すると、店が開くのが朝十時だから調整はそれからだと言う。
今朝九時、結局今日は乗馬ツアーがないと言われ、インフォメーション・センターにガイドを受けに行く。が、見つけられず、開いていたスーパーで買い物してから訊ねると、日曜でインフォメーションは休みだから公園管理局に行くよう勧められる。お勧めに従って公園管理局に行き、トレッキングのガイドを受ける。
その後、出発前にランチリへ電話して金曜エアのリコンフォーム。リコンフォーム出来た癖に前日に再確認しろという。リコンフォームの意味ねえじゃん。そういえば、アルゼンチン航空もリコンフォームした時に、連絡するかも知れないと言って電話番号聞いてきた。−−何度も乗ってるうちに気付いたが、実は南米のフライトは予定変更がざらなのだ。当日でさえ、二時間前には行ってないと出発時間が一時間早まってたりして非常に危ない。
<フィッツ・ロイ>
林向こう側に現れたフィッツ・ロイ
パタゴニアの林は大台ケ原と良く似ている。
今朝は雲が多く、雨具上下を借りて出たのだけれど、予測に反して素晴らしい天気。一時間ばかり登って低いピークに辿りついた。林の間に少し開けた場所があり、そこに佇むと西の林の上に霞を纏わりつかせたフィッツ・ロイがくっきりと見えているではないか。言葉を暫し失った。──感動だった。
朝、公園管理事務所で案内を受けた時は、ロス・トレス湖(フィッツ・ロイ直下標高1,000メートル程の高山湖)は四時間かかるし天気も悪いから、少し手前で右へ折れて氷河の VIEW POINT へ行く事を奨められたのだけれど、天気は素晴らしいしペースも悪くないので、ロス・トレス湖を目指す事にした。一度スシア湖へ道を間違えて十分程損失。迷わず休憩も入れないなら時間にして三時間、休憩込なら三時間二十分、昼食とるなら三時間四十分。四時間は掛からない。(元が山屋なもので。)ここから判断すると『歩き方』に書いてある三時間二十分は厳しいね。──帰りは休憩込みで三時間切ったけど。──今回も実際にはロス・トレス湖までは行かず、湖を見下ろす峠まで行って折り返しにした。
| ロス・トレス湖 |
フィッツ・ロイ (右下尾根向うにロストレス湖) |
遠景 |
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フィッツ・ロイへのアプローチ
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大台ケ原を思わせるひねた木々
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林なのに低木がなく草地に陽が注ぐ
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ウシュアイア、カラファテ、エル・チャルテンとアルゼンチン・パタゴニアのホステルを巡ってきて気付いたんだけど、この辺りはアルゼンチンのリゾートなんだ。日本だと八ヶ岳とか那須高原みたいな所。一定期間滞在して、『今日は何をしよう?何できる?』って過ごす場所だ。USで言うと夏季キャンプみたいな場所だな。
エル・チャルテン → カラファテ
<カラファテに戻る>
カラファテに戻ってチェックインしようとすると一泊の値段が違う。実は、前回新HostelでA$27だったのは、Hostel International メンバー料金だったのだ。俺以外全員メンバーだったしウシュアイアのホステルから移動していたので間違われたらしい。本当は一般A$31と知り、古いHostelに移動。こっちは古いけどキッチンもダイニングも気持ち良い。古びた建物でキッチンは清潔だし、ダイニングは低くて大きな黒い木のテーブルが五つ程、奥のスペースにソファとテーブルが二セットある。新しい方はHostelはキッチンも当然新しいもののどうしようもなく汚れていた。ダイニングも宿泊者が集って話す雰囲気じゃ無い。ただし、室内は新装開店のホテル並。
広大なアルヘンティーノ湖の端にニメス湖と呼ばれる湿地帯があり、本湖から切り離されて水鳥の楽園となっている。ちょうどカラファテから湖の方へ歩いていくと二メス湖にぶつかるので手頃な位置にある。だが、残念な事に今は水没しておてアルヘンティーナ湖と繋がってしまい、半周しかできなかった。
スーパーでA$1.89(七六円!)のねじ蓋式180mlワインを買ってHostelに戻った。夕食後、HDプレーヤーを充電する間ダイニング奥のソファーでこれを飲む。ところが、これがえれえおいしいの!毎日ビールを飲んでたんだけど、大きな間違いだった。
今日、洗濯中にウシュアイアのホステルから一緒だったオーストラリアのおじさんに会った。夕食後、彼とオランダの娘を加え、おじさんの奢りでワインを飲みながら色々と語り合う。オランダでは毎年六週間のバケーションがあってヨーロッパでも一番長いのだが、それでもまだ短いと娘は言う。でも、オランダはドイツ経済圏で、現在の労働状況は日本と似てきていると言う。東西ドイツが統一してから、長年見かける事の無かった失業者が増えているという。にも関わらず職場では定時に帰ろうとすると「今日は何かあるの?」と聞かれると言う。嫌な世の中になってきているのだ。
カラファテ(アルゼンチン) → プエルト・ナターレス(チリ)
<パイネ(Torres del Paine)遠望のバス移動>
バスが動き出した。
あれれ、まだカラファテ?全然出発してなかったの?
──昨晩豪人のおじさんから、Hostel International の終身メンバーになるのを強く勧められて、バスに乗車してからどこで入会手続きできるかとロンプラ(Lonely Planet)を一所懸命読んでたら場所を忘れ去っていた。
今日はアルゼンチン側からチリ側へのバス移動。このルートはチリ側トレス・デル・パイネ国立公園の岩鋒が素晴らしい景観を提供してくれるので有名。見逃さないよう遠い景色も良く見ておかないといけない。
プエルト・ナターレスへ向かう場合、チリ・アルゼンチン国境はRioTurbio(Arg.)とPasoDoroteaの間。野菜や動物由来の食物は越境持込不可。トマト、チーズ、ハムを持参する俺は少々不安。が、シカトして越境。すると国境過ぎてすぐ、通路向かいの二人がパンにチーズかバター塗って食べ始めた。証拠隠滅を急いでいるのか?……ありゃりゃ、ハムまで載せてるよ。
<プエルト・ナターレス>
プエルト・ナターレスは Hostel International 無いと思ってアロハミエントに宿を取ったのに、歩いてると見つけた。どこかで見た二人連れが受付に座って話してたし。(PATH@GONE)一応、ここで外人の俺が Hostel International に入会できるか聞いてみる。が、サンチアゴの本部まで行かないと駄目らしい。街中でインターネットを使おうかと思ったが、堂々と“128Kbps”と書いてあるから止めにした。
ここまで来てやっと庶民の食堂に出会った。これまでがリゾートや都会だった?でも、プンタ・アレーナスは田舎町だったのに庶民向きの食堂は見当たらなかった。看板に日本語の説明書いてあるレストランに入って、menu de hoy C$2000(\500)を頼む。野菜スープ(コンソメ)がおいしい!ペヘレイも塩が効いてるし、生レモンジュースが瓶で出てくるのでたっぷりかけられる。おじさんはビデオ?に合わせてご機嫌に鼻歌唄ってるし。
デジカメ(Panasocic FX-9)の画像左側少し上に丸い汚れ(陰)が入り始めた。今朝までは入っておらず、今日バスに乗ってから。ズームでサイズと濃さが変わるので、CCD以降のデジタル回路ではなくレンズだと思うのだが、クリーナーで表面を掃除しても取れない。こんな事は初めてだ。6Mピクセルあるので汚れの部分を範囲外として撮って帰ってからトリンミングするので充分だが、それにしても厄介だ。動画は編集できないので諦めるしかない。
夜になると画像の真ん中辺りに、また、もう一つ丸い曇りが出て来た。少し薄いものの、どこと無く規則的な感じがあって、増えてきそうな不安がある。
プエルト・ナターレス
<宿のおばさんを早朝に起こす>
しまった、チリ時間にしていなかった!昨日からずっとアルゼンチン時間で動いてた。
朝、六時半のつもりで起きて、七時十分のつもりでキッチンにきたら、宿のおばさんが起きてきて『朝食は七時で良かったんじゃないの?』と言う。時計をみたら六時十五分だった。時差があるのを忘れてた!
ここプンタ・アレーナスは随分と風が強く、アルゼンチン側よりもパタゴニアのイメージが強い。太平洋側の方が強風なのだろう。西から風が吹きつけ、アンデスに雪を溜め、東側は比較的穏やかなのだ。日本海沿岸と信州のような違いがあるのだ。
悲惨なことに、今日は雨まで降ってきた。でも、実際は昨日までが恵まれ過ぎてたんだな。このあたりはもう冬に入ろうと言う季節なのに見たい景色を全て見てきたのだ。
<Torres del PAINE ツアー>
アルテミア(孤蟹)を食べにフラミンゴが来るという VIEW POINT の湖。
この辺りの地形は面白い。数十センチから数メートルで全く違う地質になっている。
Torres del PAINE は結局雲の中にちらっとしか見れず。
恐れていた通り、FX-9の曇りはまた増えて左下にも出て来た。今度は流れたような形。やはり内部に液体がついているように見える。
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